トリエンナーレとアート・マーケット

調査

Tokyo Gendai

先日、パシフィコ横浜で開催された「Tokyo Gendai」に行ってきました。
このイベントは、各国のギャラリーが一堂に会し、アート作品の展示と販売を行うものです。
最近閉幕した横浜トリエンナーレと比較すると、入場料には大差がないものの、内容的にはTokyo Gendaiの方が充実していたと感じました。
特に、外国人来場者の姿が目立ち、各国のブースでは1,000万円前後の作品が次々と売れている様子が印象的でした。

現代アート展の元祖とされるベネチア・ビエンナーレでは、世界中からセレブが集まり、アート作品を物色します。横浜トリエンナーレも、現代アートのマーケットを横浜に確立しようという意図がありました。
しかし、現実には今回のTokyo Gendaiに横浜のギャラリーが一店も出展していないという状況を見ると、将来は厳しいと言わざるを得ません。

横浜トリエンナーレ

また、IR施設の誘致を通じて世界からセレブ観光客を集めようという試みも、最終的には撤退に至りました。
横浜トリエンナーレも20年の歴史を持ちながら、今回のような状況が続くのであれば、その継続の意義が問われるでしょう。
横浜には、観光収益を上げるための強い意志が欠けているように思えます。

このような状況を打破するためには、地域のアートシーンを活性化させるための具体的な施策が必要です。
例えば、地元のギャラリーや若手アーティストを支援するプログラムの充実や、国際的なアートイベントへの積極的な参加を促す取り組みなどが考えられます。
横浜がアートと観光の拠点として再び注目されるためには、地元の文化を育てる努力が欠かせません。

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