分別する中間処理と言われる作業が必要
缶・ビン・ペットボトルを資源化するためには、回収したビン類を分別する中間処理と言われる作業が必要になってきます。
横浜市でも中間処理施設を民間事業者に委託していますが、規模が小さく作業員さんの手作業で分別しているのが現状です。
この手作業の作業は大変過酷な労働環境にあり、回収物特有の臭いが強く労働環境としては決して良いとは言えず作業員の確保も困難な状況です。
民間企業は設備投資により施設の大型化を進める
今回は埼玉県の彩源さんと言う中間処理を行う事業者を視察しました。
この事業者の元には自動販売機横のゴミ入れのビン・ペットボトル類が持ち込まれるので、処理をする量は一日あたり20-30tになります。
その為、施設はAIを活用した自動化が進んでおり、作業員もたった2人が機械の稼働を見守る作業だけになっているので省力化が進んでいます。
この施設もAIによるロボットアームを導入する前は24人の作業員が分別をしていたというので、効率も作業員の環境も飛躍的に向上したと言えます。一方で、この大型AI施設の為に事業者は数億円の投資をしています。
同じゴミでも処理のルールが違う?
廃棄物処理法は昭和45年に制定され、当時の高度経済成長時代の公害問題の対策として制定された法律です。
なので、現在のリサイクルという概念をもとに法体系ができている訳ではありません。
当時の概念はゴミの処理は燃やすか埋める。この二択です。今やリサイクルを前提とするゴミ処理で大きな問題は、家庭から出るペットボトルとコンビニから出るペットボトルでは回収ルートが異なるという問題があります。
家庭は一般廃棄物。コンビニは産業廃棄物。よって、横浜市が分別しているペットボトルは一般廃棄物取扱事業者が各地域のゴミステーションから回収して中間施設に持ち込みます。
今回、訪問した産業系の廃棄物処理の規模と比べると小さな規模で今回訪問した事業者のような大型投資を出来る規模にはなっていないのが現状です。民間の大型施設に一般家庭から排出されるペットボトル類を分別させれば、より効率的に資源化が進み、横浜市が税金で委託する金額も削減できます。
廃棄物を新たな資源の源にする
廃棄物処理法の問題は国会の場で検討いただく必要があります。
一方で、我々地方議会はゴミの概念を変える取り組みを行う必要があります。
ペットボトルは今や、ペレット化して再利用するのではなく、ビール瓶のようにペットボトルのリユースとして活用されています。
その為には、ペットボトルの中にタバコなどを捨てる意識を変えねばなりません。
資源のない国の再資源の源であると言う意識づけの取り組みも必要になります。