多摩川スカイブリッジ視察

活動レポート

川崎市殿町と羽田空港を結ぶ多摩川スカイブリッジを視察してまいりました。

橋の上から見渡した両岸の景色は、単なる再開発ではなく、「首都圏の産業構造そのものが変わり始めている」ことを強く実感させるものでした。

川崎側には、キングスカイフロントを中心に、ライフサイエンスや医療、環境分野の研究開発機関が集積し、羽田側には、羽田イノベーションシティが整備され、先端技術、スタートアップ、国際交流機能が急速に形成されています。

そして、その両岸をつなぐ多摩川スカイブリッジは、単なる交通インフラではありません。
羽田空港を核として、「研究開発」「国際交流」「観光」「ビジネス」を一体化する、新たな都市戦略を象徴する存在であると感じました。

特に印象的だったのは、“国際都市の重心”が、従来の「海港」から「空港」へ移りつつある現実です。

これまで横浜市は、国際港都として発展してきました。

横浜港は日本を代表する港湾であり、その役割は今後も重要です。
しかし、世界経済の構造は大きく変化しています。
大量輸送・低価格商材を中心とした物流は、中国や東南アジアへシフトし、単純なコンテナ取扱量だけでは都市の競争力を維持できない時代に入っています。

一方で、これからの都市間競争において重要になるのは、研究開発、医療、環境技術、スタートアップ、国際会議、高度人材など、“知識集約型産業”です。
そして、それらは羽田空港の国際線ネットワークとの親和性が極めて高いことを、今回の視察で改めて認識しました。

私は、ここに横浜市としての危機感を持つ必要があると考えています。

みなとみらいや関内地区には大きなポテンシャルがありますが、羽田空港を軸に東京南部から川崎にかけて形成されつつある新たなイノベーション圏に対し、横浜が十分な存在感を示せなければ、研究開発機能や国際企業の集積が北側へ流れていく可能性も否定できません。

しかし同時に、横浜には大きな可能性があります。

横浜は、美しい港の景観、豊かな文化、居住環境、大学・研究機関の集積など、世界に誇れる都市資源を持っています。さらに、2027年国際園芸博覧会は、環境技術やGX、食、都市農業など、新たな産業分野を国際的に発信する大きな機会となります。

「港湾都市」から、「羽田空港と連携する知識集約型都市」

今後、横浜市には「港湾都市」から、「羽田空港と連携する知識集約型都市」への発想転換が必要です。

私は、今回の視察を通じて、羽田空港の国際線機能を意識した企業誘致政策、研究開発機関の集積、そして次世代産業を支える経済政策を、より積極的に進めていく必要性を強く感じました。

横浜の強みを最大限に活かしながら、未来に向けた都市間競争に勝ち抜くため、引き続き現場主義で調査・提言を重ね、横浜経済の新たな成長戦略に取り組んでまいります。

横浜市会議員:山下正人

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